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【院長ブログ】心不全は治る病気?

2024.09.13

心不全とは?


心不全は、心臓の機能に障害が生じた結果、心臓が十分に血液を送り出せなくなる「症候群」です。心臓の収縮や拡張などの機能が障害される原因はさまざまです。このため、まずはその心臓の障害が「可逆的」か「不可逆的」かを見極める必要があります。

可逆的な心臓の障害

⚫︎可逆的な心臓の障害

一部の心臓の障害は時間と共に回復し、機能が元に戻る可能性があります。例えば、以下のような原因で発生する場合、心臓の障害が一時的であることが考えられます。

 

  • ■アルコール性心筋症: 長期の過剰な飲酒により引き起こされる心臓の障害。
  • ■頻脈誘発性心筋症: 頻繁な心拍が原因で発生する障害。
  • ■心筋炎: 心臓が感染症などで炎症を起こした状態。風邪のような一時的な症状に似ています。

 

これらの原因を取り除くことで、心臓の機能が改善し、心不全の症状が完全に消えることがあります。このような場合には、薬を使わずに過ごせる可能性があり、「治った」と表現することも可能です。

不可逆的な心臓の障害

一方で、ほとんどの心臓の障害は「不可逆的」で、元に戻ることはありません。心臓の機能が回復しない状態では、症状を管理するために薬を使い続けることが必要です。この場合、心不全の症状(息切れやむくみなど)を抑えながら、生活の質を維持していくことが求められます。

心不全のタイプと治療法

心不全は大きく分けて2つの状態があります。

 

  • ■急性心不全: 症状が急に悪化し、息苦しさやむくみが顕著に現れる状態。
  • ■慢性心不全: 薬を使うことで症状が抑えられ、安定している状態。

 

慢性心不全の状態では、薬を飲み続けることで日常生活を普通に送ることができるケースが多いです。重要なのは、心不全を「治す」というよりも、うまく管理しながら生活の質を保つことです。

心不全との付き合い方

心不全の治療の鍵は、病気を完全に治すのではなく、長期にわたって症状をコントロールすることです。特に慢性心不全では、適切な薬物治療を続けることで、日常生活を支障なく送ることが可能になります。医師の指導に従い、定期的な診察を受けながら治療を続けることが重要です。

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